[ 初めて犬を飼う方へ ]
仔犬についてお問い合わせを頂く方の中に初めて犬を飼われる方もかなりおられ,
色々お話しをさせて頂いたり, 逆にお話しを伺っていますが, その中で 感じた事をいくつか書いてみます。
初めて犬を飼われる方に ひとつの考え方としてご参考になれば と 思います。
(1) パピヨンのオス と メス はどちらが良い?
(2) パピヨンの長所/短所
(3) パピヨンの最適な入手方法
さて パピヨンが欲しいとなった時, どうやって手に入れるでしょうか?
1) どこから入手するのが良いか?
一般に 初めての方が犬を入手する場合の入手先としては 以下のようなものがあるでしょう。
1) ペットショップ
2) ホームセンターのペット売り場
3) 雑誌(愛犬の友 等)の広告
4) インターネットでの仔犬出産情報の掲示板
5) インターネットのペットオークション
6) 愛犬家のホームページ
7) ブリーダ
8) 知り合い経由
9) ペット シェルター/レスキュー/保健所/動物保護センター
皆さんは どういう考えでどこから 入手しようと思いますか?
・ 「どの犬種が良いか分からないので 色々な種類が揃っている ペットショップやホームセンターに行って 各犬種の特徴を教えて貰いながら 比較検討して選ぶ。」
・ 「欲しい犬種が決まっているので 専門雑誌に載っている 専門犬舎に行く。 ペットショップより 問屋から買った方が安くなる筈。」
・ 「インターネット(掲示板,オークション,愛犬家HP)で一番安い仔犬を探す。 専門犬舎よりも安いようだ。」
・ 「知り合いの所で仔犬が産まれたので 安く 譲って貰う。」
・ 「高いお金を出して買う事はない。 里親を探している所から 無料で入手すれば良い。」
初めて犬を飼おうと思った場合は これらに近い考えの方も多いと思います。 しかし こういう考え方は要注意なのです。
もし 「犬なら何でも良い。」 「雑種で構わない。」 「犬を飼うというより 可哀相な犬を里親になって救ってやりたい」という場合は話が全く別です。 ここでは 「純血種が欲しい。 良いパピヨンが欲しい。」 という場合の考え方に限定して話を進めます。
犬は赤ちゃんの時には 皆 可愛いものです。 勿論 大きくなっても我が子は可愛いです。 でも その子が 以下のようになったとしたら どうでしょうか? ちよっと想像してみて下さい。
1) すぐ病気になって 治療に大変 苦労した。 高額な治療費の負担だけでなく,犬にもつらい思いをさせてしまった。
2) すぐ死んでしまった。 買った所に文句をいったら 私の飼い方がいけないと怒られた。 代わりの犬をくれるとの事だが。
3) 甘咬みが激しいし,吠えまくるし,他の犬と仲良く出来ないし,しつけが大変だ。
しつけの先生には 小さいうちに何かトラウマがあると言われた。
4) 大きくなったら どうもスタンダードのパピヨンと違って来たように思う。
勿論 犬としては 可愛いのだが,パピヨンとしては ○○のようなイメージの仔犬が欲しかったと後で気づいた。
5) 大きくなって可愛いので お産をさせようとしたら 専門家から この犬はやめた方がよいと言われて ショック。
勿論 可愛い我が子がもし病気になったら 一生懸命治療するでしょうし,スタンダードと違うからと言って 可愛さにはかわりありませんし, しつけに苦労するのは 我が子であれば 当然ですし.....
でも 良いパピヨンが欲しかった筈です。 パピヨンなら何でも良いのではなかった筈です。 パピヨンを飼う以上 上記のような事にならないパピヨンを入手できるに越した事はない,いや
価格よりそういう事の方が重要だと 思われませんか?
アメリカ等では 犬は ペットショップから買うべきではなく,専門のブリーダから買うべきという意見がかなり一般化しています。 またいくら便利だとはいえ 生き物をインターネットオークション等から買うのは罪悪のような言い方もされています。でも 一方で
ペットショップから買って失敗したというような初心者の体験談が アメリカのパピヨンのメーリングリストで話題になっていたりもするので アメリカでさえ
まだ 完全に浸透している訳でもないようです。
この辺りの考え方は 日本でも 最近 インターネットで色々議論されているので 探してみて下さい。 ここでそれを繰り返す積もりは有りません。
私が言いたいのは ペットショップだから総て悪い という訳ではない。 良心的な所もあるでしょう。 またブリーダといっても すべて良心的なブリーダとは限りません。
パピーミルやバックヤードブリーダもいます。 レスポンシブル ブリーダを探す事は難しいとも言われています。 ペットショップから買った犬がチャンピオンになった場合もあるかもしれませんし,ブリーダから買った犬がひどかった場合もありうるでしょう。 どれが良くてどれが悪いと一概に決めつける事はできないと思います。
では 各々のケースで何が問題なのかを考えて見ましょう。 逆に言えば そういう心配がない場合は OKな訳です。
・ ペットショップやホームセンターの場合,入手経路が不明確な場合がある。 特に犬の生体市場で仕入れた場合 それまでの飼育環境や 健康状態など 不明な事が多い。 また 次々に仲介,経由して来た場合もある。 また小さいうちに母犬から離される事により大事な社会化訓練や母犬の愛情不足になっている。 ひとりガラスケースに長期間閉じ込められると,精神的に,肉体的に問題が発生する。 ( 何故 生命保証/生体保証という取引制度が必要なのか考えて見て下さい )
・ 雑誌やインターネットで見て 通信販売や電話で購入する場合,どんな飼育環境か分からない。 ブリーダの繁殖に関する考え方が分からない。 金儲けの為の大量生産/大量販売かもしれないし,あるいは逆に繁殖に関して知識と経験のない素人のブリーダかもしれない。
一番の問題はその子がどういう仔犬かは 届いてみないと分からない。
・ 有名な専門ブリーダが初心者にとって 必ずしも最適とは限らない。 あまりにも初歩的な指導はしてくれない場合もあるだろうし,ショータイプがメインの場合もある。
・ 知り合いだと 断りにくいし,何かトラブルが起きた場合でも 遠慮して言えないかもしれない。
・ 愛犬家から飼う場合, パピヨンに対する愛情や飼育環境という面では充分でも 遺伝的,血統的 配慮が不足しているかもしれない。
・ インターネットのHPを見て飼う場合,良い事がいっぱい書いてあっても 実態が異なる場合もある。 インターネットの一般的注意と同じだが,書いてある事をまるまる信じて良いかどうか 疑問の場合もあり得る。 例えば 自然食品や民間薬の商法として
その体験談という宣伝本を出版して信用させるのは有名な話。
・ 仔犬出産情報の掲示板等では チャンピオンの直子 と書いてあるが,それがどういう事なのか 知ってますか?
遺伝的疾患がなく,性格が良く,スタンダードだという事を意味していると思いますか?
・ 里親募集の場合 血統が不明な事が多いですし,それまでの暮らしや環境も不明です。
悪いケースばかり書きましが こういうトラブルに会わず,可愛い仔犬と巡り逢えた 運のよい方も勿論おられます。
しかし 後から後悔するよりは 事前に充分検討しておく事が重要だと思いますので 敢えて 書いています。
では どうしたら良いのでしょうか? 私のオススメは以下の通りです(あくまで 私の考えであり これしかない のではありません)
(1) 自分の求めるパピヨンのタイプを決める
まず すべき事は どういうタイプのパピヨンが好きなのか はっきりさせる事です。 パピヨンは実にバリエーションが多様です。
白黒,白茶,トライ という 基本カラーの違いだけでなく,顔つきも 狸顔,狐顔 色々あります。
どういうパピヨンが好きかを決める為には どういうパピヨンがいるのかをまず知る必要があリます。 その為に,ドッグショーに行って 色々なパピヨンを見てください。 インターネットでも色々なパピヨンを見れますが,毛質,歩様,気質等はやはり実物を見ないと分かりません。 ペットショップに行くと色々見られると思うかも知れませんが,成犬はいません。
まずは 成犬を見て下さい。 パピヨンは 仔犬から成犬になるまでかなり変化します。 成犬を見て どういうタイプを自分が求めているのかを まずは明確にする事です。
このプロセスが非常に大事だと思います。 最初にパピヨンを飼う時は通常は こんな事は考えても見ない筈ですが,パピヨンを飼って 分かってきて もう一匹欲しいという場合は こういうプロセスを大事にする事が分かるようになります。
でも これからは 是非 こういう事を考えて 最初から 最適なパピヨンを探して欲しいと思います。
(2) そのタイプの出やすい犬舎を探す。
自分のタイプが決まったら そうなる可能性の高い仔犬を入手すれば良い訳です。 ところが これが難しい。 1〜2ケ月の仔犬を見て 大きくなったら こういうタイプになる と分かるのなら 苦労はないのです。 往々にして 予想と異なります。
ではどうしたら良いか? 自分探しているタイプがいっぱい 産まれている犬舎を探して そこから買えば 期待するタイプの子になる確率は大きくなります。 勿論 総ての子が そのタイプという事は有りませんが, 行き当たりばったりに入手するよりは 大幅に確率が高まります。 やはり タイプというのは遺伝的要因が大きいのです。 だから 血統という事が重要視されるのです。 この血統なら こういう子になる.....という事がある程度あてはまるのです。
では どうやって 探すか? 実物はドッグショーで見られますし, より 幅広く調べるのは やはり 専門雑誌やインターネットが最適です。
ここで重要なのは 犬舎を訪問しても分からないという事です。 つまり そこから産まれ育った犬は もうそこにはいないからです。 むしろ インターネットのHPに その犬舎から産まれた犬が色々載っている所の方が分かりやすいかもしれません。
(3) 候補の犬舎の繁殖に対する考え方を確認
自分にとって良さそうな犬舎がいくつか見つかった場合, 後は 価格比較でしょうか? いえいえ まだ もうひとつ重要な ステップがあります。
それは 犬舎のブリーディングに対する考え方を確認する事です。 どういう考え方,どういう判断をすべきか については 色々な書物やインターネットに出ていますので 探して勉強して下さい。 そういう 勉強の過程(色々な人の意見を聞いて 最後は自分の意見を持つ事)が大事だと思うので, 敢えて ここで 私の考え方を押しつける事はしません。
ただ 難しいのは 例えば パピーミルや バックヤードブリーダは 避けるべきだとは書いてあっても 誰も 自分がパピーミルだ とか パックヤードブリーダだとは言わない事です。 逆に インターネットのHPを見ると とても良い事ばかり書いてある様に見える場合も多々あります。
つまり この段階では 飼おうと半分決めた犬舎を訪問して 色々話を聞き,親犬や環境を 失礼にならない範囲で見せて貰う事が重要です。 (2)項と逆の事を言っていると思われるかも知れませんが, 私が言ってるのは 買うかどうかも分からない段階でむやみに犬舎を訪問するのは 相手に失礼だが, 本当に飼いたいという段階になったら 実際に会って直接 話をする事が重要だという事です。
(4) 予算との相談
この段階で お金の事を考えます。 タイプの犬舎が複数ある場合は その中で自分の予算との兼ね合いで決める事になるでしょう。 あるいは いくら良くても 外国産で ○百万円もする場合は なかなか一般には手が出ないでしょう。
でも この段階にくるまでには その価格が妥当かどうかについて 自分なりの判断基準が出来るようになっている筈です。
5万円の犬と 10万円の犬と 20万円の犬があった場合 何故その差があるか分かるようになります。
安いだけで飼うのではなく, 逆に 自分にとって無理をしてまで高額な犬を買う事もありません。 自分にとって本当に欲しい犬は ○○万円が妥当だと 自分で分かるようになります。
こうなったら いよいよ オーナーにとって 犬を 飼う為の 機が熟した訳です。
※ もうひとつのやり方もあります。 上記(1)で自分の好きなパピヨンのタイプを決めると書きましたが,パピヨンを飼ったことがない,あるいは犬を飼ったことがない人にとっては
これは難しいことかもしれません。 私どもの所に見学に来られる方でも 最初は白茶のメスが欲しい
と仰っていても 子犬をご覧になると トライやオスの方が良くなる方が大勢いらっしゃいます。
性別やカラーにこだわり過ぎるより,子犬との第一印象といいますか,子犬との相性で決めた方が良い子と巡りあう可能性が高いとも思われます。
勿論上記(1)〜(4)のやり方でも最後は実際に子犬を見て決める訳ですから 同じことかもしれません。
白茶が良い,メスが良いと思っていても飼ってみると トライの良さ,オスの良さが分かってきます。
逆に最初からこだわりすぎてしまうと 折角のチャンスを逃してしまう事にもなりかねません。
ただこの時 ひとつだけ気をつけて頂きたいのです。 一番上にも書きましたが
色々な入手経路がありますが,どれでも良いから一番安い所からというのではなく,是非
信頼できるベストな経路から入手してください。 ここで言う信頼できるという意味は
子犬の健康管理,育児管理等がしっかりしており,パピヨンとしてのクォリティが一定水準以上の血統を大事にブリーディンクしており,何よりも子犬が幸せになる事を一番に考えており,あなたの疑問や質問にもちゃんと答えてくれる......
という事です。
どうやってそういう所を探すかですが,知り合いや近所にそういう所がある方は幸せです。
ない場合はインターネットで色々検索して探して見てください。
良い経路さえ見つかればあとは アドバイスを受けながら その子犬の中から一番気に入った子に決めれば良いのです。
2) いつ?
こうやって 折角 自分に取って最適な犬舎を見つけられたとしても その時 たまたまた 仔犬がいない事もあります。
こういう時はどうすべきでしょうか? 次に望ましい犬舎を探すか それとも その犬舎で仔犬が産まれる迄待つべきでしょうか?
アメリカ等では 自分のタイプのパピヨンを入手するまで 1年以上待つのは当然という考えが 普及しているようです。
日本では 飼いたいと思った時に 次々に探して飼ってしまう傾向にありますが, 本当は妥協せず, 自分のタイプの犬舎に 自分の望む子ができるまで 待つ余裕が望ましいと思います。
犬舎によっては 次項で書くように 先着順で受け付けるのではなく, 飼い主が審査され,選択されてしまう場合があります。 つまり 犬舎に気にいって貰えなければ(好き嫌いという感情的な話ではなく 犬を飼う資格があるかどうかという観点),犬を譲って貰えない訳です。 犬を譲って貰えるまで 時間がかかるというケースも 外国では一般的にあるようです。
逆に言うと 飼い主の考えや 情熱 が 相手に通じて初めて どういう犬がいるか, 貴方の探している犬なら この子が良いだろうと 色々アドバイスを貰いながら 犬舎の門戸を開いてくれる .......という感じです。
パピヨンが欲しいとなって 探した時に 丁度 巡り逢える場合は 非常に幸運です。 しかし 欲しい犬舎では丁度 仔犬がいない場合もあります。 そういう場合は 待つ事も考えて見て下さい。
3) 飼い主としての資格
パピヨンをどこから入手するか どうやって 良い犬舎を探すかについて 述べて来ましたが,
逆に良い犬舎というのは 貴方が良い受け入れ先かどうか つまり 可愛い仔犬の親元として 飼育環境,オーナーの考え方,家族構成,等々犬を飼う資格があるか? という観点を非常に気にする筈です。
欲しい人 誰にでも譲ってくれる訳ではないかもしれません。 これは 「お高くとまっている」のとは全く違います。
逆にそういう事を気にする犬舎は 良い犬舎とも言えます。
貴方も冷静に考えて見て下さい
・ 15年間(平均寿命) きちんと 面倒を見られるか?
・ その間 子供(人間)が大きくなって居なくなっても, 仕事で転勤しても,人間の家族構成がどう変わろうとも この仔犬を家族の一員 として 最後まで 一緒にいられるか?
・ 室内で飼える環境か?
・ マンションの規則で駄目と言われたら 犬を追い出すのではなく 犬がOKな所に 一家で引っ越せるのか?
・ 仔犬の 2ケ月〜3ケ月というのは 人間で言うと 3歳〜5歳に相当しますが そんな時 昼間ひとりぼっちにする事はないでしょうか? 大きくなる迄の間 誰かは家に居られるか? たとえ仕事を休業する事になっても...
・ 犬の粗相を叱らないで根気よくしつけできるか?
・ 毎日 散歩に連れて行ってやれるか?
等々
例えば こんな HP もあります。
http://www.mydome.or.jp/higashiosaka/hokensho/menu6/7.htm 東大阪市の保健所が作った犬の里親の飼い主資格チエック表です。
今回の話は 少しきつい内容だったかもしれません。 こんな事は 敢えて公開のHPで言わなくても....という事かもしれません。 でも 初めてパピヨンを飼われる方だからこそ 色々な考え方を 知らないで 後で後悔するのではなく 事前に色々知って,考えて,(例えその結果が 私の考えと違っていても結構です。) 可愛いパピヨンとの良い出会いをして頂きたいと願って,書きました。 だから そんな大変なら パピヨンを飼うのはや〜めた と 仰らないで下さい。 パピヨンは本当に可愛いです。 少しでも その良さを大勢の方に知って頂きたい, また 良い親元になって頂きたいと願っています。
(4) パピヨンを飼う目的(その1: 子供の為 )